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Saturday, October 10, 2020

現代の職人 役立てて 山中漆器塗り師・高桑さん 100点寄贈 産業技術センターで64点展示 - 中日新聞

亡き父とともに制作した山中漆器を寄贈した高桑達夫さん=加賀市山中温泉塚谷町で

亡き父とともに制作した山中漆器を寄贈した高桑達夫さん=加賀市山中温泉塚谷町で

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 山中漆器の塗り師、高桑達夫さん(83)=金沢市大桑町=が、これまで手掛けた漆器の茶道具、棗(なつめ)など百点を山中漆器産業技術センター(加賀市山中温泉塚谷町)に寄贈した。このうち六十四点が、センターのエントランスホールで展示されている。 (小室亜希子)

 高桑さんは、木地師だった祖父が一八九二(明治二十五)年に創業した高桑漆工芸の三代目。亡き父は塗りを専門にし、高桑泉斎の名で、抹茶を保管する棗などの茶器を主に制作した。高桑さんは金沢美術工芸大工業デザイン科で学び、卒業後は父に師事。一九八六(昭和六十一)年、二代泉斎を継いだが、二〇〇〇年ごろに廃業した。

 子どものころ、近所の民家で古美術商の競りが頻繁にあり「面白くて、ふすまの隙間からじーっと見ていた」と言う高桑さん。父に仕事を習いながら金沢や京都で茶の湯を学び、焼き物にも凝った。展示品の一つに九谷焼風の蒔絵(まきえ)が描かれたわんがある。「茶席の懐石料理で出された時に、お客さんが驚くだろうと思ってね。味なものを作ろうと、おやじと工夫しながらやってきた」と懐かしむ。

 今年六月、娘がいる金沢市へ転居したのを機に、自宅で保管していた作品を寄贈した。「昭和年間はこんなものを作っていたのかと、今の(作り手の)人たちの何かの役に立てばうれしい」と話す。収集した古漆器の中から、江戸中期に滋賀県朽木(くつき)地方で作られた朽木盆二点も展示している。

 同センターでは寄贈作品を当面の間、展示する。棗制作に関する高桑さんの講話もいずれ開く予定。開館時間は午前九時〜午後五時。年末年始は休館。

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