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Saturday, December 21, 2019

元新聞記者が起業したクラフトビールメーカーが世界初の旗艦店に兜町を選んだ理由(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース

 これまでピルスナーを代表とするラガービールが主流だった日本に、個性的な香りや味わいが楽しめるクラフトビールが浸透しつつある。国内のビール市場が縮小傾向にあるなか、キリンビールは大手ビールメーカーの中でもクラフトビールのジャンルに積極的で、従来のビールファンだけでなく普段ビールを飲まない層を取り込もうとしている。

 アメリカの大手クラフトビールメーカー、ブルックリン・ブルワリーと合弁で日本法人を設立。これまで日本では主に業務用の販売をしてきたが、2020年2月にブルックリン・ブルワリーの世界で初めての旗艦店を日本橋兜町にある、渋沢栄一が設立した元第一銀行の今も現存する建物内(地下1階)にオープンさせる理由は何か。

ブルックリン活性化の一翼を担う

 ブルックリン・ブルワリーの創業者、スティーブ・ヒンディ氏(現・会長)は1980年代前半、AP通信の記者として中東で取材活動をしていた。飲酒が御法度のイスラム圏で仲の良かったサウジアラビアの外交官が実はビール製造を行っており、たびたびこのビールでもてなされたヒンディ氏はこの味に魅了されたという。そして、アメリカに帰国後、新聞社で働きながらニューヨーク州ブルックリンの自宅でビール造りを始める。

 移民が多いブルックリン地区は19世紀にはさまざまな民族による個性豊かなブルワリーが存在し、アメリカ最大のビール生産地の1つだった。しかし20世紀に入り、原材料価格の高騰や法改正の影響でブルワリーは次々に撤退。街も次第に活気を失っていた。そして、1980年代までは犯罪も多く、治安の悪いエリアだったが、ヒンディ氏は近所の銀行員、トム・ポッターとともにブルックリンのビール産業復権と街の活性化を目指し、ブルックリン・ブルワリーを設立。

 ブルックリンは90年代には入ってから地元のアーテイストやミュージシャンの活動が活発になり、今ではアートと起業の流行発信地として世界的に有名なエリアになった。ブルックリン・ブルワリーもその一翼を担ったという。

 ブルックリン・ブルワリーが日本で旗艦店の場所に選んだ兜町も、1990年前半までは金融証券の街として隆盛を極めたが、株取引のIT化などで証券会社や投資家の数は減少。街に活気を失くしているところがブルックリンに重なる。兜町、茅場町界隈の再開発が進められている最中だが、クラフトビールとともに街に賑わいを取り戻すことはできるか。

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