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Saturday, March 21, 2020

鮮やか、有松・鳴海絞マスク 名古屋、職人手作り - 中日新聞

有松・鳴海絞のマスクを身に着け、売れ行きへの驚きを語る店長の久田さん=名古屋市緑区有松の有松しぼり久田 駅前店で

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 新型コロナウイルスの流行でマスクが品薄となる中、名古屋市緑区有松の伝統工芸品「有松・鳴海絞」の生地を使った布マスクが人気を集めている。販売しているのは、名鉄有松駅前の「有松しぼり久田 駅前店」。一月末からすでに数百個を売り上げ、店の関係者も「特定の絞り商品がこんなに売れるとは」と驚いている。

 店内に並ぶマスクは、黄色や青、紫など色鮮やか。斑点模様の「鹿(か)の子絞り」や不規則なしわが表れた「杢目(もくめ)絞り」など、伝統的な技法で彩られている。表は綿生地、裏はガーゼ生地で、洗って繰り返し使える。税込み八百八十円。

 同店ではもともとガーゼハンカチなどを取り扱っており、まとまったガーゼの在庫があった。国内のマスクの需要拡大を受けて、「飛沫(ひまつ)や花粉の防御には役立つだろう」と一月末に試しに出してみたところ、すぐに完売。遠方から買いに来る客もおり、一日四十個売れた日もあったという。

 現在は職人二人が二〜三日ごとに三十個程度を納品。入荷翌日には売り切れる状態が続いているが、ガーゼの在庫がある限り、販売を続けるという。店長の久田慎一郎さん(41)は「気に入った柄を選んで、身に着けてほしい」と話す。

 (松野穂波)

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