キリンビールは3月23日、クラフトビールの新商品である「SPRING VALLEY 豊潤<496>」の缶商品(350ml税込273円前後、500ml360円前後)を発売する。
缶商品の発売に先行して、3月1日からは「Tap Marche(タップ・マルシェ)」(3リットルペットボトル)、 「スプリングバレーブルワリー」直営店(15リットル樽)でも提供を開始する。
「SPRING VALLEY 豊潤<496>」は、同社がクラフトビールのおいしさ、楽しさを広め、ビール市場全体の活性を狙い開発した新商品。「一番搾り/一番搾り糖質0」、「本麒麟」に続く同社のマーケティング戦略の3本目の柱として育成し、初年度は販売数量約160万ケース(大びん換算、2万キロリットル)を目指す。
2月26日行われたオンライン説明会で、布施孝之社長は、「当社含めビール市場は新ジャンルの価格競争などビールの同質化を招いてしまった。お客様にビールの魅力伝え、豊潤<496>でクラフトビール市場全体を活性化し、クラフトビールのビール市場に占める構成比0.9%(キリン推計)を2021年には1.4%に、長期的に5%まで成長させたい」と意気込みを語った。
コロナ禍を通じて、高付加価値を求める消費者ニーズに対応し開発した商品で、主要ターゲットは40~50代男女に設定した。
手に取りやすい缶商品にしたことにより、飲料店・タップマルシェで培ってきたクラフトビールの裾野拡大をより一層強化する。
今後、「一番搾り」「本麒麟」並みの広告投入で、商品認知をアップ。発売3カ月で、サンプル配布など約130万人の飲用体験を創出し、クラフトビール市場全体の活性化を目指す。
布施社長は、「流通業にとってビールは欠かせないがもうからない商品と言われてきた。豊潤<496>は高付加価値商品で、かつ市場全体の活性化を目標とする意欲が、先行して行っている流通各社との商談でも好評を得ている。缶でクラフトビールのおいしさを知り、料飲店でも飲んでもらったり、他のクラフトビールにチャレンジしたりとビールの各マーケットを広げる役割を期待している」と説明した。
中味は、きめ細やかなふわとろの泡と、口に広がる麦のうまみ、豊潤なのに綺麗な後味が特長。イギリスのエールの伝統製法を手本に、7日間ホップを漬け込むディップホップ製法を採用、苦味は押さえながら豊潤な香りを実現した。
IPAのような華やかで個性的な香りと、キリングループが理想とする毎日飲んでも飲み飽きない飲みやすさを両立させたIPLスタイルとなっている。
「キリンラガービール」の1.5倍の麦芽を使用、4品種のホップの組み合わせと原材料に徹底してこだわった。
パッケージは、味わいの深さと高級感を感じさせるワインレッド×ゴールドで、ビールとしての王道感・正統感と、クラフトビールとしての新奇性を両立。1870年設立の「スプリングバレー・ブルワリー」に着想を得て現代化したデザインに仕上げたという。
マスターブリュワーの田山智広氏は、「クラフトビールに厳密な定義はないが、キリンが考えるクラフトビールは造り手の感性と創造性が楽しめるものであり、個人的にパッションが感じられるビールでもあると思う。豊潤<496>は、構想10年の自信作。ディップホップ製法でホップの持つ苦みと香りのジレンマを解消し、爽やかな香りと、後口のスムーズさを両立させ、好ましい香気だけを付与することを可能にした」と述べた。
からの記事と詳細 ( キリン/第3の柱「SPRING VALLEY豊潤496」発売、クラフトビール市場活性化狙う - 流通ニュース )
https://ift.tt/3pZ223k
No comments:
Post a Comment