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Saturday, September 4, 2021

畦編みニットの魅力、若手職人がつなぐ 加美のメーカーが新ブランド - 河北新報オンライン

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イエローグリーンのVネックチュニックを着る小林さん

 ニット製造販売のシラタ(宮城県加美町)は、新ブランド「tsunagu」(サンアギュー)を設立し、販売を始める。入社6年目の若手職人が作り上げたセーターは、「畦(あぜ)編み」という昔ながらの手法を生かして厚みと弾力があり、温かみのある仕上がりになった。9月1日から仙台三越で開く展示販売会でお披露目している。
 新ブランドは3製品のラインアップ。女性用のVネックチュニックは、肩幅を気にせず着られる仕様にしており、肩幅の広い人にもなじむデザイン。裾もゆったりさせ、若い人から年配者まで体形を問わず着られる形にした。
 このほか女性用カーディガンと、ユニセックスのヘンリーネックプルオーバーも用意した。いずれも高級カシミヤを手作業で仕上げており、価格はVネックが9万8000円から。
 製品化やネーミングなどブランドの立ち上げを担当したのが、社内で最年少職人の小林あかりさん(23)。「tsunaguは『つなぐ』とも読める。人と人をつなげることを願いたい。畦編みで懐かしさも感じてほしい」と語る。
 小林さんは名取市出身。米沢市の高校在学中、宮城県内の企業に興味を持ち、シラタを見学した。「静かな作業場だったが、職人のすごい熱気があった」と入社を決めた。同社が手掛ける製品の修繕や、手動縫製機で経験を積んできた。
 シラタは以前は下請け生産がメインだったが、東日本大震災後、独自ブランド「白田のカシミヤ」を発売。百貨店の展示販売会で販路を広げた。クリーニングや修繕といったメンテナンスも頼め、長く愛用できる服は好評となり、加美町のふるさと納税返礼品でも人気だ。
 白田孝社長は「震災から10年を迎え、今後10年、20年続くブランドをつくりたい。自分で手掛けながら、魅力を紹介する職人になってほしい」と期待する。小林さんも「日本の技術を伝えるため、世界にも発信したい」と夢は大きい。
 シラタの仙台三越の展示販売会は、9月1~7日。

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