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Tuesday, November 2, 2021

輪島塗の筐体 音響最高 レコードプレーヤー 職人・上野さん製作 - 中日新聞

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輪島塗の筐体を装着したレコードプレーヤーと開発した上野芳和さん=輪島市河井町で

輪島塗の筐体を装着したレコードプレーヤーと開発した上野芳和さん=輪島市河井町で

「テスト、想像以上に効果あった」


 輪島市三井町中の輪島塗職人上野芳和さん(50)が、アナログレコードプレーヤーに装着する輪島塗の筐体(きょうたい)を製作し、発売した。筐体とは、レコードを乗せるターンテーブルや針の圧力を保ち音をたどるトーンアームといった部品をまとめる土台部分。アテ材に輪島塗の加工を施すことで、音質を向上できたという。 (日暮大輔)

 筐体は愛好家の間で人気が根強いケンウッド製のプレーヤー「KP−1100」か「KP−9010」に装着できる。輪島塗にすることで、機材の振動が早く収まり、再生時に雑音が減って音質が良くなる。受注生産で一台税込み十二万〜十五万円。

 中学時代からオーディオ好きという上野さん。布でアテ材を補強する「布着せ」や、「地の粉」(珪藻土(けいそうど))を混ぜた漆を使った下地塗りといった輪島塗の工程が音響に良い効果を与えると発見し、二〇〇二年にはスピーカーも開発している。「最初は直感だったが、実際に音響メーカーの協力でテストすると想像以上に効果があった」と振り返る。

 近年、アナログレコードの人気が再燃したのに目を付け、スピーカーなどで得たノウハウを生かそうと考えた。「レコード全盛の一九七〇年代、アームやモーターなど特定の部品だけ作るメーカーもあったので、こういうのもありと思う。現代で必要とされるものを輪島塗でつくりたい」と話した。

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