ニッポン発ラグジュアリー(5)
「ラグジュアリー」という言葉から連想されるブランドとは。エルメス、シャネル、アルマーニ、ブリオーニ――。それは欧州に集中する。歴史や高度な技術に裏打ちされた最高無比の品質、所有者に夢を与える美しさと心地よさ。そうした条件を備える作り手と創造物が「ラグジュアリーブランド」を公言する。では、日本に同様のブランドを生み出す素地はないのか。そんなことはない。洗練された美意識、精緻なモノづくりの技術、時代を超えて人々を魅了する素材。この国にはあまたの条件がそろう。そして今、まさに「ニッポン発ラグジュアリー」創造への挑戦が始まっている。
■「良質な既製服」を提唱、職人をイタリアに派遣し技術習得
ヨーロッパの名だたる生地メーカーや香港の著名ブティックが一目置く紳士服ブランドが大阪にある。リングヂャケット(大阪市)だ。高級紳士服では注文服が全盛の1954年に、「職人が縫い上げる良質な既製服」を提唱して起業。近年はビームスをはじめ日本の大手セレクトショップのスーツの縫製で評価を得て、96年に自社ブランド「リングヂャケット」を立ち上げた。伊「ラルディーニ」や「ベルベスト」のようなファクトリーブランドとして、オリジナル生地の開発や職人技を磨き、国内外のエグゼクティブを魅了している。
現在主力のモデル253のスーツはVゾーンが広め、ボタン位置は下め、ラペルは幅広という、男性らしく、胸まわりを強調したグラマラスなフォルムだ。着てみると体にぴたりとフィットし、軽やかな印象。着心地も楽だ。リングヂャケットマイスター206青山店の津田京樹さんによれば、「スーツを通じて、縫っている職人の姿勢が見えてくるようなモデルです」。
確かにこのスーツには職人の息づかいが随所に感じられる。たとえば上着の肩まわり。イタリア系スーツで使われる「マニカ・カミーチャ(シャツ袖)」という仕立ての技法によって、袖付けの部分に人の肌のようなシワが寄る。このシワによって腕の可動域が広がる。
襟に挟む芯地と肩パッドが厚めで構築的な作りをする英国のスーツとは対照的に、イタリアのスーツは人の体の丸みに沿って立体的に作られ、芯地などを入れずに軽く仕上げる。リングヂャケットは、このイタリアの服づくりをベースにしてきた。これまでに職人をイタリアに派遣して技術を習得させ、いまではアイロンによって生地を膨らませて柄の継ぎ目をぴたりと合わせる、現地の伝統的なアイロンワークなどもお手のものだ。
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