立山町虫谷の和紙職人、川原隆邦さんは８日、あいの風とやま鉄道富山駅構内に「あいの風」をテーマに制作した和紙作品を設置した。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、多くの人に元気や希望を与えられるような爽やかな風を作品を通じて表現している。１カ月程度展示する。
感染拡大防止に尽力する医療従事者や県民へ応援の気持ちを届けようと、同鉄道が制作を依頼。川原さんが立山町の工房で手すきした和紙を使い、二つの作品を制作した。
１枚３グラムほどの薄い和紙約３０枚を天井からつるした「羽衣紙（はごろもし）」は、駅利用者が通ると風を受けてたなびくようにした。コンコース中央に設置した「希望の木」は富山市布瀬本町の生花店「プチレーヴ」店主、広瀬亜紀さんとの合作。流木などで作った高さ約２メートルのオブジェに和紙を飾り、夢や希望が綿毛のように風に乗って広がる様子を表現した。
川原さんは「駅ということで、旅に出る希望や期待を持てる作品に仕上げた。こんな時期だからこそ、通る人が足を止めて上を向いてもらえるようにしたい」と願った。
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