ニューイングランド・ペイトリオッツのオーナー、ロバート・クラフトは最近にチームの財源を惜しみなく使った。それでもスーパーボウルを6回優勝しているチームのオーナーは、ペイトリオッツの将来の核心はフリーエージェント(FA)によっては得られないことを知っている。
クラフトは現地31日(水)にチームの記者団に次のように述べた。
「安定した常勝チームを作りたいのであれば、FAに頼らずドラフトをうまく使わなければならない。ラインバッカー(LB)のウィリー・マクギネストやクオーターバック(QB)トム・ブレイディのような才能ある選手を獲得できるからだ。彼らの加入にはチームを作り上げ、競争力を高めることができる価格がある。だが2度目の契約になると、スター選手であればチーム内でバランスを取れる人数は限られてくる」
FAは選手層を厚くするための補完的な選択肢としてや、ピンポイントで選手を確保する手段として適している。一方でロースターの大半の選手をFAに依存して獲得しようとするチームは、たいてい泥沼から抜けられなくなる。
クラフトはドラフトを活用したチーム作りを望んでいる。ヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックと彼のスタッフが過去数シーズンで失敗したのがその部分だということは、クラフトもお見通しだ。
「本当に良いドラフトをしたチームは、安定して良い成績を残すことができる」とクラフトは述べている。
「その点において、われわれはここ数年うまくやれたとは言えない。だが今年は違うアプローチで成功できることを願っているし、成功できると信じている。最終的にはフィールド上で選手がどのような結果を出すかであり、少なくとも2年経つまではドラフトの良し悪しは判断できない。特にわれわれを取り巻く今の環境では、オフシーズンのトレーニングや学べる機会がどれほどあるかはまだ不透明だ」
ベリチックHCはペイトリオッツ帝国の大部分において、NFL史上最もドラフト能力の高い人物の1人と評されてきた。ところが過去4回のドラフトの結果、ペイトリオッツはダイナミックなプレーメーカーを確保できておらず、優秀な選手が少ない。2017年に高順位の指名権で獲得したディフェンシブエンド(DE)デレック・リバースとオフェンシブタックル(OT)アントニオ・ガルシアはすでにチームを去っている。2018年の1巡目指名選手2人、タックル(T)のアイゼイア・ウインとランニングバック(RB)のソニー・ミシェルは安定感に欠け、ケガにも苦戦。2019年の1巡目指名選手、ワイドレシーバー(WR)ニキール・ハリーはトレードがうわさされている。昨年のドラフトには堅実な選手は数名いたものの、ダイナミックなプレーメーカーと言えるほどの逸材はいなかった。
これら高順位のドラフトで犯した失敗は、ベリチックHCが以前のシーズンで成功したように、後ろの順位で掘り出し物を見つけるという形で補われたわけでもない。ブレイディがいてもいなくても、ペイトリオッツのロースターは収集のつかない状態だったのだ。
ドラフトの失敗が今シーズンのFAの動きを誘発させたケースもある。TEのポジションでは3巡目指名のデビン・アシアシとダルトン・キーンの不振が、ジョンヌ・スミスとハンター・ヘンリーとの契約に直接影響していると言えよう。
クラフトは過去のドラフトによる混乱と今季のFAが関係していることは百も承知だ。
「いくつかのドラフトが失敗に終わってしまったことは確かだ。だからこれが最良の機会だと考えた」とクラフトはチームのFAに対する動きついて述べた。
クラフトが最近ドラフトされた選手を非難するということはつまり、ベリチックHCをはじめとするスタッフ陣の成果を非難しているに等しい。
ペイトリオッツの将来は2021年のNFLドラフトにかかっており、クラフトはその事実を十分認識している。
【R】
からの記事と詳細 ( ここ数年のドラフトを非難するペイトリオッツオーナーのクラフト - NFL日本公式サイト )
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