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Thursday, May 6, 2021

余ったトマトをエールに 小菅のクラフトビール醸造会社 - 朝日新聞デジタル

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 山梨県小菅村のクラフトビール醸造会社「Far Yeast Brewing(ファー・イースト・ブルーイング)」(山田司朗社長)が、北杜市産ミニトマトをビールにした。コロナ禍で売れ残り、賞味期限の近づくトマトジュースを生かした。「奥深い味わいの野菜カクテルのように仕上げた」という。

 このビールは「ファー・イースト おもいろトマトエール」。北杜市農業生産法人リコペルの独自ブランド「おもいろトマト」のジュースを用いた。今月8、9日の2日間だけ県内パブ2店で提供し、下旬からネット通販で手に入る。

 リコペルによると、北杜市日照時間が長いうえ昼夜の寒暖差が大きく、甘みと酸味のバランスのとれたトマトが育つ。日本の伝統色「思い色」に近く、おいしいトマトを作りたいという「想(おも)い」から名付けたという。これを原料に濃厚な無添加ジュースを作り、イベントなどで販売してきた。しかし昨年来のコロナ禍で催しの中止が相次ぐなど販売数が激減。在庫を抱えていた。

 甲府市で今年1月にあった中小企業と農林漁業者の商談会が、コラボのきっかけに。両社間で業務提携の話を進めるなか、在庫のジュースを再生することになった。

 ファー社によると、カクテルにはビールをトマトジュースで割ったレッドアイがあるように、相性が良い。6月中旬に賞味期限を迎えるトマトジュース500リットルを使った。トマトの青み、酸味、うまみを、セロリやホップ、昆布などで強調しつつ、様々な香辛料で整えたという。

 試飲したリコペルの米田茂之代表(40)は「しっかりとした味わいに、残り香が良い。うちのトマトの良さを引き出してくれた。生産者冥利(みょうり)に尽きます」と喜ぶ。「グラスの縁を塩で飾り、塩と合わせながら飲むことで味わいの変化を楽しめます」とファー社の広報担当者。

 ファー社は10年前に創業した。2017年に小菅村に醸造所を開設。昨年10月、本社も東京から移した。「山梨応援プロジェクト」を掲げ、「山梨をビールで盛り上げよう」と地元農産物を使ったビール造りに取り組む。山梨市の桃、小菅村の梅、韮崎市のブドウに続き、今回は第4弾となる。

 アルコール度数5%。一般用350ミリリットル缶、業務用15リットルたるの2種類。麦芽や副原料の使用割合から、酒税法上の区分は発泡酒になる。自社オンラインストア(https://faryeast.stores.jp/別ウインドウで開きます)で予約を受け付けており、21日から販売を始める。8、9日には甲府市丸の内1丁目の「フォー・ハーツ・カフェ」、山梨市上神内川の「クラフト・ホップ・スタンド1234」でイベントを開催。これまでの梅、ブドウのビールとともに飲める。問い合わせはファー・イースト・ブルーイング社(050・3135・3926)へ。(岩城興)

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