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Saturday, May 1, 2021

<琵琶湖と生きる> 湖産ヨシ、伝統守る職人 東近江のタイナカ - 中日新聞

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琵琶湖産のヨシを使って古民家の屋根を葺き替える田井中社長=東近江市内で

琵琶湖産のヨシを使って古民家の屋根を葺き替える田井中社長=東近江市内で

  • 琵琶湖産のヨシを使って古民家の屋根を葺き替える田井中社長=東近江市内で
  • ヨシの色の違いを生かして表現した富士山=同市福堂町のタイナカで

 ザッ、ザッ、ザッ−。琵琶湖に程近い古民家の屋根から、乾いた音が小気味よく響く。敷き詰められたヨシの束が、こてやハサミを手にした職人によって表面を整えられ、湖国の原風景を織りなしていく。

 「これは近江八幡でとれたやつ」。琵琶湖産のヨシを使った屋根の施工や、すだれ、建材の製造販売を手掛けるタイナカ(東近江市福堂町)の三代目、田井中敏己社長(49)が、葺(ふ)き替え工事が進む屋根の上で教えてくれた。

 同社は一九三三年の創業以来、近江八幡市南津田町などで地主と契約してヨシを刈り取り、選別、乾燥、加工までを一貫して自社で担っている。

 琵琶湖産のヨシは、古くは「江州葭(よし)」とも呼ばれた特産品。長さや色つやによって、すだれやよしず、障子の建具などに加工され、京都の茶室や料亭から全国に知れ渡った。同社の製品も京都迎賓館(京都市)や、平成の大嘗祭(だいじょうさい)に納品しており、田井中社長は「琵琶湖のヨシはどこにも負けない」と胸を張る。

 刈り取りは毎年、一〜三月にかけて実施。その量は年間で三トントラック四十台分ほどになるが、色や形の悪いヨシ、混ざった他の植物などは手作業で取り除くため、今年の分で使...

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