東京オリンピックの聖火リレーが31日、県内で始まった。新型コロナウイルスの感染拡大で公道でのリレーは中止となり、金沢市の金沢城公園三の丸広場でランナー同士が聖火をつなぐ「トーチキス」が行われた。この日は好天に恵まれ、参加した104人のランナーは晴れやかな表情でトーチを掲げた。
小松市の老舗和菓子店「松葉屋」の職人
当初は200人ほどでスタートしたが、今では全国の約900人が参加。コロナ禍で売り上げが大きく落ち込んだ旅館のおかみや、コロナ患者をサポートする医療従事者など様々な境遇のメンバーがいる。
昨年7月には「コロナ禍で沈む世の中を少しでも元気づけよう」とグループ内の仲間に呼び掛け、「リレー動画」を作成した。「未来に笑顔を届けたい」「希望の道をつなごう」「コロナにも災害にも負けない!」。ランナー計73人が参加し、コロナ終息の願いやリレーにかける思いなどをまとめて公開した。
自身の和菓子店も、観光客の減少や卸先の百貨店の休業などで売り上げが激減している。「苦しいが、下を向いてばかりはいられない。自分の姿を通して、前を向き続けるというメッセージを伝えたかった」と語る。
那谷さんがリレーに参加した理由はもう一つある。
これまで10年間、東日本大震災の被災地で和菓子教室を開いたり、イベントを企画したりしてボランティア活動に取り組んできた。「震災復興のシンボルでもある聖火を、自分の手でつなぎたい」と思っていたという。福島県から始まったリレーの聖火をつなぎ終え、「コロナが落ち着いたら、被災地の仲間たちにも聖火をつないだトーチを見てもらいたい」と話した。
那谷さんはこの日、交際相手に「一緒に笑顔でいよう」と指輪を差し出し、プロポーズした。4年間の交際を経てのゴールインで、那谷さんは「暗い世の中なので、晴れの舞台で思いを伝えたかった。いい思い出になった」と満面の笑みを浮かべた。
からの記事と詳細 ( ランナーの思いをSNSで発信、石川の和菓子職人が発案 - 読売新聞 )
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