
“自転車+バー”で、クラフトビールの現状を知る
フィリピン、アメリカ、ドイツ、スペイン、そして日本――5つの国にルーツを持つパトリックさんは、これまでバックパッカーとして4大陸40か国を旅してきた経歴の持ち主。クラフトビールとの出会いも、英語力を高めようと20歳のときに訪れたオーストラリアでの出来事です。 その後、海外渡航と転職を繰り返す日々を送るうちに「このままでは単なる歯車で終わってしまう」と、自らの将来に懸念を抱き始めたパトリックさん。なんらかの形で起業がしたいと考えるようになり、時間にも予算にも制約があるなかで思いついたのが、固定店舗を持たない移動式のバーというアイデアでした。 会社勤めのかたわら、自転車にお手製の屋台を連結させた「ちゃりばー」の店主として、大阪市内をまわるようになったのは、2018年夏のこと。クラフトビールをメニューの中心に据えたことが、進むべき方向を決定づけることになります。 「僕自身がクラフトビールにのめり込んで、全国の醸造所を訪ね歩きました。お気に入りのパブでも手当たり次第飲んで、味やスタイルの違いを知って」 人生を模索する行動が生んだ、クラフトビールとの「再会」。醸造家の思いに触れ、商売の現場に立つことに純粋な楽しさを感じる一方で、次第にある課題意識を持つようになったといいます。 「友達にクラフトビールの話をしても『ちょっと分からない』みたいな反応で。やっぱり知らない人が多い現実がまずあると」 「グビグビ飲むんじゃなくて、味をしっかり楽しんで、背景を知って飲む体験の価値を多くの人に認知してもらう。そうすれば、一部のクラフトビール好きと醸造所で成り立つ業界構造も変わるんじゃないかなって。結果的に醸造所も潤いますし」 飲み手から伝え手へと視点を変化させるきっかけになった、ちゃりばーの運営。夏季限定の店で2度の夏を過ごしたパトリックさんは、独立への思いをさらに強くしました。
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