広島ニュースTSS
朝の情報番組「ひろしま満点ママ」が出会ったがんばる人をご紹介するコーナー。職人の技を結集して新たな事業が生まれました。広島市のデザイン会社が手掛けるミニチュア家具が今、静かな人気を集めています。 やって来たのは、広島市安佐北区の安佐町にあるアイ・エム・シー ユナイテッド。山間の地域でひと際目立つ近代的なデザインの会社ですがいったい何の会社なのでしょうか？ 【田中友望さん】 「主力は、同じ製造業のメーカーが生産する時に使う道具とか、サンプルというのがメインの仕事。これは船の中の部品を鋳造でつくる時に使われる道具です。ここに砂を入れて、そこから固まった砂をポコっと外すと、この形の空洞が反転される。そこに金属を流し込んで船の部品をつくる、っていうのをお客さんがやっている。お客さんがモノづくりをするための道具っていう感じです。パッと見はわかりづらいので、尚且つ船の中の部品なんてなかなか一般の方は見ることが無いものなので、製造業の裏方というか」 アイ・エム・シー ユナイテッドの創業は１９８５年。 【代表取締役社長・今津正彦さん】 「私の父親、で私と弟が始めた。今でこそデジタルでモノづくりをしてますけど、当時はノミ、カンナの世界です。職人の完全に世界です。木を削って、カンナとかいろんな木工機械で、全部これ（腕）だけでつくる」 ３６年前に親子３人で始めた事業は、今や４０名以上の従業員を抱えるまでに成長しました。 【代表取締役社長・今津正彦さん】 「新卒採用を１０年前から始めていて、今ちょうど２０代が全体の５０％になったんで、平均年齢は３０半ばいかないくらい。なんで業界的には圧倒的に若いと思います」 こちらは、この春、入社した種森さん。 【種森希月さん】 「今年で２１になりました。今は出荷する前の検具の写真を撮っています。 Ｑ．もちろん何に使うかは？ 「あ、自分もまだちゃんとは理解できてなくて」 【田中友望さん】 「基本入社したら、自分に専属の先輩がひとり必ずつくので、モノの作り方とか、なんでこなのかとかっていうのを教えていく」 種森さんは、学生時代、今の仕事とは全く違う勉強をしていました。 【種森希月さん】 「ずっと美術を、お絵描きしてて、アニメーションを専攻にやってました。自分に持ってないスキルを新しく習得したいなっていうのと、結構ここのお仕事は、新しいモノがたくさん毎日つくるので、それが毎日新鮮に感じられるかなって思ってこの製造業を選びました」 創業から３０年以上かけて磨き上げた職人の技術が、若い世代へと受け継がれていく中、新たな商品開発も進められています。 【田中友望さん】 「もともとウチが主要の事業が船舶の部品をつくるための道具とか、完全にＢｔｏＢのお仕事が１００％だったんです。つくりたい形を私たちが決めるのではなくて、お客様が自分のところの製品の形を決められて、それをつくるためのこの形をつくってくださいと。厳密には私たちは自分たちの作りたいものを作っているメーカーでは無いと。こうやってモノづくりをすることができるんだったら、ＢｔｏＣっていうところに対しての憧れがあるというか。自分たちがメーカーとして作ったものを選んでもらって買ってもらいたいっていう思いがありまして」 そうした思いから、３年前にスタートしたのが、ミニチュア家具の開発でした。 【田中友望さん】 「もうミニチュアっていうサイズ感ではないかもしれないですね。人形のサイズが６０センチ前後。一番多いのは写真を撮る時に使われる方が多くて。椅子が、中はクッションなんですけど、このクッションとかも、先ほどの機械で傾けながら削っていったり。これもそうですね。この傘の部分と軸の部分を機械で削って塗装して。作品を生み出す時は、すごく苦しい。どんなものが好まれるのか、必要としているのか、実際このデザインかわいい？どうなの？みたいな。実際最初つくった時には全然売れなくて、やれどもやれども苦しい感じだったんですけど、ようやくネットショップで買ってもらえたりとか、イベントで目の前で買っていただけた時とかは、今までの仕事とはまた違う喜びというか、売り上げが上がったから嬉しいというよりは、ウチの作品を選んでくれたこと、見ていてくれることが嬉しいというか。ちょっとずつですけど、手応えがあるかなっていうところまでやって来ました」 【代表取締役社長・今津正彦さん】 「椅子なんかつくっても、クッション性があるんです。木だけの椅子じゃないんです。縫製もあるんです。ミシンも使わないといけないんです。誰がやるの？みたいな感じだったんですけど、若い女性社員が自分のミシンで縫製してくれたり、各自が、僕はこういうところが得意です。私はこういうところが…より積極的にやってくれますね。若い人がいると未来のイメージができる。ただ若い人がいるだけだったら、その子たちがこの会社での未来のイメージができなかったらやっぱり根付かないですから、そのためには何をする？っていうのが、言われたことだけをやるのではなく、自ずからしっかり動いて、そして、せっかくなんでちゃんとメーカーになりたい、何かひとつでも。というのを追い続けていくっていうのが、絶対的に必要なことだと思います。そこを全員で共有共感しながらいければと思ってます」
からの記事と詳細 ( リアル過ぎる”ミニチュア家具”が静かなブーム 伝統の職人技で挑戦する会社 広島発（テレビ新広島） - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
https://ift.tt/2Wo8N5M
No comments:
Post a Comment