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Saturday, February 1, 2020

【スタンフォード大からビスポーク靴職人に】セイジ・マッカーシー「ぼくの体に流れるアメリカントラッドをかたちにしたい」~前編~(FORZA STYLE) - Yahoo!ニュース

国内外の銘靴を日本に広めた立役者、ワールド フットウェア ギャラリーの神宮前本店に2階があるのをご存じでしょうか。扉の向こうに広がるのは、靴や鞄の職人が工房を構えるマエストロオーダーサロン。在籍する職人のひとりが本日の主役、セイジ・マッカーシーです。アメリカ人の父と日本人の母をもつ、セイジが靴職人を志すまでの物語──。

2021年、故郷に錦を飾ります

卒業25年目の高校の同窓会にあわせて、2年ぶりにアメリカへ帰ってきました。そこには2021年のアメリカ上陸へ向けての市場調査という目的もありました。

靴づくりをはじめて10年。ようやく自分でも満足できるレベルに達しました。ぼくにいわせれば、技術は技術にすぎない。技術をつかってなにをするかが肝心です。ぼくは10年かけて培った技術をつかって、みずからのアイデンティティを表現したいと思っています。

ぼくはアメリカ人と日本人のハーフです。それまであまり考えたことがなかったけれど、日本に暮らすようになってアメリカントラッドのすばらしさに気づかされました。今度はぼくが、そのすばらしさをアメリカの人々に伝える番なのです。

イギリスを正統とするフォーマルに比べればカジュアルだけれど、Tシャツに短パン、そしてビーサンというカジュアルなスタイルに比べれば十分にドレッシー。アメリカが生んだナチュラルショルダーはコンケープショルダーのように相手に威圧感を与えることもない。戦後のカジュアル化を推し進めた国ならではのドレス・スタイルであり、そこからは国境も人種も貧富も超越した普遍性が感じられます。

ダービー、チャッカ、ローファーなど現在8つほどのサンプルが構想にあります。

医者→外交官→コンサル、そして靴職人

ぼくのこれまでは波乱万丈です。大学はスタンフォード。いえ、とりたてて頭が良かったわけではありませんよ。マークシートが得意だっただけです(笑)。ただ、せっかくスタンフォード大学に受かったんだからと両親は医学の道をすすめました。

ぼくは両親のすすめにしたがいます。しかし残念ながらちっとも楽しくなかった。なによりも覇気のないクラスメートに失望しました。これはのちの人生にも影響してきますが、“楽しい”はぼくにとって優先順位の高い項目です。たまたまあたった研修がはずれだったのかも知れませんが、手術にも心惹かれることはなかった。ぼくが立ち会った執刀医の手さばきが、どうにも美しくなかったんです。

そうそうにぼくはドロップアウトを宣言し、別の可能性を模索します。日本ではなかなかないことかも知れませんが、大学の1、2年は自分探しの季節。ぼくがことさら変人だったというわけではありませんよ(笑)。

医者をあきらめて時間ができたぼくは、母の祖国である日本に思いを馳せます。そして日本語を勉強して埼玉の入間市で英語の教師をしました。

教師の仕事にとくに不満はありませんでしたが、働いて数年もするとあらたな好奇心がむくむくと頭をもたげました。それは国際的な仕事がしたい、というもの。そこで外交官になろうと思ってLSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)に入学するも、のちの奥さんになる彼女に外交官は辞めてくれと反対されます。ほら、外交官って3年の任期で担当する国が変わりますからね。方向転換を迫られたぼくはまさに大胆に舵を切って(笑)、NBA(National Basketball Association)に入社しました。ところがこれがチームのなかの仕事ばかりでまったくグローバルじゃない。そっち方面のスキルを身につけるためにインシアードに入り直してMBAを取得、NBA CHINAに転職します。

NBAのスタッフって心からNBAを愛している人ばかりなんです。北京オリンピックにも携われたし、とっても楽しかった。

勤めて2年は刺激的な毎日を送ることができました。けれど3年目には壁にぶち当たります。ぼくの仕事はゲーム・エクスペアリンスを高めるというもの。要はお客さんを増やすための方策です。ダンスチームやマスコット、ミュージックをどうするか。もうちょっとぽっちゃりした子がいいんじゃないの、とかね(笑)。たしかに成果はあったかも知れないけれど、ぼくひとりの力じゃないし、責任が問われるものではない。

そうしてぼくは、スニーカーのデザイナーになろうと動きはじめます。突拍子もないようですが、NBAで働いたのも、デザイナーになりたいと思ったのも、すべては幼少期に遡ることができるものです。

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February 01, 2020 at 07:00PM
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