
関西にあるスポーツチームに同時にオファーを出した
――セレッソ大阪との関係が生まれたのはどういう経緯なのでしょうか? 山崎さん:海外ではスポーツを観戦しながらボトルビールを飲む、というのは自然な光景としてありますけど、日本はそういうのが絵になることがないよなぁ、と思っていて、やってみたいなぁと。それで、こっちにあるスポーツチームに同時にオファーを出したんです。阪神タイガースにオリックスバファローズ、大阪エヴェッサ(Bリーグ)……実はガンバ大阪さんにも(笑)。「ネーミングライツだけのご当地ビールのようなものではなく、しっかりブランディングをしていって、そこで飲むことが相応しい本当の勝利の美酒になるものを一緒に作っていきませんか?」と。それに乗ってくださったのがエヴェッサさんとセレッソさんでした。 2020年10月、セレッソよりも一足先に、エヴェッサとのコラボビール「最高ですビール(アメリカンIPA)」が登場した。ラベルに合田怜選手の姿があるそれは、いわゆる選手プロデュースメニューのような存在として売られることになった。 山崎さん:エヴェッサさんのビールは、最終的にOEMの依頼(委託醸造:相手のリクエストに応じて種類や味が決まる。いわゆるオーダーメイド)のようになったんです。一方でセレッソさんとは対等というか、お互い意見を言い合うことができたんです。
"口だけ出してお金は出さない"のは一番あかん
その関係性は、スポンサーになる前からそうだったようだ。 山崎さん:締結前、「別にスポンサーになっていただかなくても大丈夫ですよ」という言葉もいただいたんです。でも"口だけ出してお金は出さない"って一番あかんことだと思って。ちゃんと本当の意味で対等な関係であるためには、と。 そして、ディレイラはセレッソのゴールドパートナーになった。スポンサーの中にもランクがあり、ゴールドにはサントリーやキリン、竹中工務店、JR西日本など、大企業の名前が並んでいる。そこに加わる決断は、自分たちが良いと思うものを形にしたい、という気持ちの強さの表れだった。 スポンサーになったことは大正解だった。現在ある2つのビール「HIGH KICK ASS」と「HAT TRICK BERRYZ ROYALE」も、いざ商品化となる時にセレッソ側で様々な議論があったそうだ。 ――たとえば「HIGH KICK ASS」という名前、あれはJリーグのチームがオフィシャルで出すものとしてはかなり攻めたものだと思うのですが。 山崎さん:そこも結構ダメ出しされたんですよ(笑)。「まいど大阪おおきにビール」みたいな方が売りやすい、という意見もありました。ボトルのデザイン(ロゴの入れ方やキャラクターの崩し方など)やネーミングもそうです。ただ、それは僕たちがやりたいことではなくて……。 自分が良いと思うものを形にする、自分が面白いと思うことを実行する、となった時に、発言権がある立場でいたことは大きなプラスになった。 山崎さん:格好良くて、映えて……でないとやる意味がないと思って、押し通しました。セレッソも僕らも、"ファンとファンじゃない人の境目"を取りにいかないといけないと思うんです。実は大阪のクラフトビールのファンって、だんだんシュリンク(縮小)していっているんです。ある程度年齢も高くなってきていて……。今度、VIPルームだけに置くプレミアムなビールも作るんですが、デザインや名前以外にそういうブランディングの仕方も含めて、ちゃんと議論することができたんです。
からの記事と詳細 ( 「スポンサーになってくれてありがとう!」 セレッソとサポとクラフトビール醸造所の幸せな関係「でも実は僕…」(Number Web) - Yahoo!ニュース - スポーツナビ )
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