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Monday, November 29, 2021

真のクラフトマンがグランプリでドラマを編む 辻栄蔵 - スポーツナビ - スポーツナビ

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多摩川のチャレンジカップ&レディースチャレンジカップがきのう28日、終了した。
チャレンジカップで大逆転優勝した辻栄蔵【写真上・右、左は遠藤エミ】は29位から8位にランクイン。1マークは差されたものの、2マークで展開を鋭く突いて先頭ゴール。人差し指を立てファンにアピールした。
3回目のSG Vに、「メンバー的になかなか勝てる大会ではないと思っています。たまたま優勝できましたが、選手を続けていく中で失敗はできないし、身が引き締まる思いです」とベテランらしい心境を明かしつつ、「勢いは自分が一番です!」とグランプリにかける気概もアピールした。
人の気持ちをそらさないところが辻栄蔵らしい。その姿は科学者というよりも技術者的である。

かつてノーベル物理学賞に輝いた故・朝永振一郎博士が「科学の原罪」なることを唱えていたが、それは科学の本質に対する「懸念」であり、技術への「頼み」であった。
「科学」と異なり「技術」は人のために存在し磨かれるものであると…。
厳然たる事実の上に成り立つ科学と異なり、技術は「人の心」をよりどころとしている。「人の暮らし」に寄り添うものであると訴えたのである。

分野こそ違え、辻栄蔵は「技術者」である。
そう呼ばれることを喜ぶ人だ。「クラフトマン」はまさに辻栄蔵にぴったりである。

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整備や調整にしても、乗艇方法や作戦にしても、結果に対する反省にしても、 次への備えにしても、辻栄蔵は技術者的。「身が引き締まる…」とは周囲に対する責任の自覚。他者が常に念頭にある。
つまり、磨いているのは、社会やボートレースファンに対する敬意と感謝の心なのだ。
だからこそピットでは休まない。 レースは綺麗で勝ち負けに一喜一憂しない。 そして、すぐに次への準備に入るのだ。
今回の栄冠はそのプロセスが生んだカタチである。

辻栄蔵という人物の「周囲を思う心」が次にどんなドラマを生み出すのか、注目せずにいられない。

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