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Saturday, December 11, 2021

クラフトビールお好きな分だけ量り売り 水戸の酒店、コロナ機に - 毎日新聞 - 毎日新聞

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サーバーからクラフトビールを注ぐ木名瀬敦志さん=水戸市千波町の「リカーショップキナセ」で、宮崎隆撮影 拡大
サーバーからクラフトビールを注ぐ木名瀬敦志さん=水戸市千波町の「リカーショップキナセ」で、宮崎隆撮影

 水戸市千波町の老舗酒屋「リカーショップキナセ」で、全国的にも珍しい店頭でのクラフトビールの量り売りが人気を呼んでいる。新型コロナウイルス禍で減少した売り上げを補おうと始めたところ、自宅飲みなどの需要とマッチし、帰宅途中に立ち寄る会社員らでにぎわっている。【宮崎隆】

 キナセは1932年の創業以来、地域で親しまれ、現在は4代目店主の木名瀬敦志さん(57)一家が切り盛りする。元々の主流商品は蔵元から直接仕入れる日本酒や焼酎など。以前はビールの店頭販売はしていなかったが、コロナウイルス流行が転機となった。

 宴会の自粛で、大口の取引先だった飲食店などへの販売がコロナ禍前の1~2割までに減少。木名瀬さんと次男の孝之さん(29)親子が打開策を模索していた時に、ビールメーカーの営業社員からの紹介で、小規模な醸造所が作るクラフトビールの専用サーバーを知った。

 喉越しを楽しむタイプが多い国内の量産品のビールに対し、クラフトビールは、ホップを生かしたコクや香りを楽しむタイプが主流。「自宅で味わいながら飲むのに適しているのでは」と導入を決めた。

 一方で、「酒屋の店頭に設置した例は聞いたことがなく、売れ行きへの不安もあった」と明かす。そこで重ねたのが、ビールが温まりにくい紙コップを探し回ったり、持ち帰り用のドリンクホルダーと紙バッグも、コーヒーショップ風にしてみたりといった、努力と工夫の数々だ。

 人気は、SNS(ネット交流サービス)から火が付いた。購入者のインスタグラムなどへの投稿が「映える」と話題に。サーバーを設置した2020年4月末から1カ月だけで、330ミリリットル入りの紙コップビール(税別480円)を1000杯以上売り上げた。

 ただ、紙コップだとおいしく飲めるのは30分程度。遠方から来たお客さんが、炭酸が抜けにくいビール専用ボトル「グラウラー」を持参したのを機に、同年夏ごろから、10ミリリットル16円で量り売りを始めた。今では会社帰りに空になった水筒に注ぐ人や、キャンプ用にとグラウラーで持ち帰る人もいる人気ぶりだ。

 4種類の銘柄を約2週間ごとに入れ替えるといい、木名瀬さんは「お客さんが楽しそうに選んでくれるのが何よりうれしい」と話す。宮崎県延岡市の醸造所が地元の名物に合うよう仕上げた「チキン南蛮専用ビール」など、国内外のビンや缶のクラフトビールも並べ、家飲みに幅広く対応している。

 営業は午前9時~午後7時半で、定休日は水曜・祝日。問い合わせは(029・241・1025)。

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